出光興産、韓国電力公社とアンモニア供給網の構築へ
出光興産は韓国電力公社(KEPCO)と低炭素・脱炭素のアンモニアのサプライチェーン(供給網)構築に向けて協力すると発表した。共同で世界各地のアンモニア製造案件を探すほか、アンモニアの海上輸送コスト最適化などで協業の可能性を検討する。燃焼しても二酸化炭素(CO2)を排出しないアンモニアを燃料として活用することを目指す。 アンモニアを製造するには水素が必要になる。天然ガスから水素を作り出す際に排出す
「ブルー」の役割どこまで 水素活用の動向を探る3本
燃焼時に温暖化ガスを出さない水素は、燃料のほか製鉄プロセスなど幅広い産業の脱炭素に寄与すると期待されています。コストを引き下げつつ、需要の急拡大に対応できる量をどう確保するのか。世界各地での取り組みをまとめ読みでお届けします。 製造工程での二酸化炭素(CO2)排出を抑えた水素の量産計画が具体化してきた。日本企業ではJパワーや住友商事、岩谷産業などがオーストラリアで準備を進めている。水素の種類に着
「次のアマゾンを探せ」 国内洋上風力の今を読む3本
欧州などで再生可能エネルギーの柱の一つとなっている洋上風力発電の取り組みが、日本でも本格化してきました。政府による大規模入札は2回戦に当たる「ラウンド2」の結果が2023年末にも出る見通しです。三菱商事が圧勝を収めたラウンド1とはルールが変わり、関係企業がいっそう厳しい競争に直面する現状をまとめ読みでお届けします。 新たなルールの下では、米アマゾン・ドット・コムのような大規模な電力の買い手を確保
洋上風力「投資ゼロ」下の300GW合意 北海サミット
ドイツや英国、フランスなど欧州9カ国は2050年までに北海で洋上風力の発電容量を3億キロワット(300ギガワット)に引き上げることで合意した。足元の欧州全体の導入量に比べて約10倍の規模となる。洋上でグリーン水素を一貫生産する構想も打ち出した。ただ資材コストの上昇などで、22年は欧州で洋上風力の投資が1件も決まっていない。目標達成には資金の呼び込みやサプライチェーン(供給網)の整備が課題となる。
商船三井、環境投資に3年で6500億円 LNGや風力活用
商船三井は2023年度から25年度の3年間で、液化天然ガス(LNG)や風力を使った船の導入といった環境投資に6500億円を充てると発表した。自社からの温暖化ガス排出削減に3500億円、低・脱炭素エネルギー事業拡大に3000億円を投じることを想定する。50年までに温暖化ガス排出量実質ゼロを目指しており、脱炭素に向けた取り組みを具体化する。 同社の環境関連の取り組みをまとめた「商船三井グループ環境ビ
アンモニア生産のCO2排出量検証 三井物産など、UAEで
三井物産などはアラブ首長国連邦(UAE)で計画中の「クリーンアンモニア」生産プロジェクトで、温暖化ガスの排出量などを共同で検証すると発表した。原料の水素を天然ガスからつくる際にCO2を排出する。CO2を回収・貯留し、どのくらい排出量を削減できるかなども含めて検証する。 UAEのアブダビ石油公社と三井物産、INPEX、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が共同検証に合意した。INPEXはC
ブラジルの風力発電に1080億円投資 鉄鋼大手ミタル
欧州鉄鋼最大手アルセロール・ミタルはブラジルに風力発電所を設けると発表した。現地の発電大手カサ・ドス・ベントスとの合弁会社を通じ、約8億ドル(約1080億円)を投じる。発電能力は55万キロワット。主要な生産拠点のブラジルで製鉄の脱炭素に必要な電源を確保する。 ブラジル東部バイーア州に風車を約120基置く。2023年中に着工し、25年に運転を始める。太陽光パネルを10万キロワット分併設する余地もあ
北海道で世界最大級の蓄電施設が稼働 ユーラス系
風力発電国内最大手のユーラスエナジーホールディングスなどが出資する北海道北部風力送電(北海道稚内市)は、北海道豊富町で蓄電施設の運転を始めた。蓄電池の出力は24万キロワット、容量が72万キロワット時と世界最大級という。ユーラスなどが周辺で風力発電により生み出した電気をためて手薄な送電網を補う。 建設を手がけた千代田化工建設が発表した。受注額は数百億円。2018年に着工し、GSユアサ製のリチウムイ
経産省、風車の緊急点検を要請 六ケ所村事故の同型機
経済産業省は25日、青森県六ケ所村の風車倒壊事故を受けて、同型の風力発電機の設置者に対して緊急点検を要請した。事故原因は明らかになっていないものの、設置者による報告では倒壊した風車タワーの破断面で疲労亀裂(推定)やさび、塗装割れが確認されている。こういった状況は外観検査により発見できる可能性があるとして対応を呼びかけた。 事故は3月17日に発生した。倒壊したのは米ゼネラル・エレクトリック(GE)
純水素型燃料電池、連結上限25倍に パナソニックHD
パナソニックホールディングス(HD)傘下のエレクトリックワークス社は6月、水素を燃料とした二酸化炭素(CO2)を排出しない業務用電池「純水素型燃料電池」の新製品を発売する。最大で250台まで連結可能にし、店舗やビル・工場の動力用電源に広く使われる配線方式に対応する。脱炭素と高出力の電力を両立したい会社に売り込む。 燃料電池「H2 KIBOU」シリーズから発売する。単体での発電出力は5キロワットで