無印良品、水草・ゴムの木で脱プラ アジアで素材探し
生活雑貨店「無印良品」を運営する良品計画がアジア各国に開発人員を配置し、自前でサステナブル(持続可能な)素材を探索している。同社は販売する全てのプラスチック製品を、2030年までに代替素材や再生利用が可能なものに切り替える目標を掲げる。プラスチックの規制が強化された場合、大きな経営リスクになる可能性があり、対応を急いでいる。 捨てられた水草を活用 23年春夏向け商品として販売を始めた収納用のバス
生物多様性OECMで認定相当 東京建物「大手町の森」
東京建物は環境省が実施した保護地域外の生物多様性に資する地域「OECM」を育てる実証事業で、不動産デベロッパーとして初めて「認定相当」を取得した。8月に正式に認定を受ける見通し。東京・大手町の複合ビルで森の整備を進めており、気温の調節機能や利用者のリラックス効果に加え、景観を生かしたリゾートホテルの誘致などで建物の付加価値を高める狙いだ。 ハヤブサも飛来 認定相当を取得したのは地上38階地下6階
洋服ごとにCO2自動算出 富士通、400超の農家・工場連携
富士通は欧州のアパレル関連企業と組み、今春にも洋服ごとに製造過程で排出される二酸化炭素(CO2)量を可視化できる仕組みを構築する。世界各地の綿花農家や染色・縫製工場など計400超の事業者からデータを集め、自動的に排出量を算定する。アパレル企業や消費者が簡単に洋服が出来上がるまでの排出量を把握できるようになる。 ブロックチェーン活用 オランダの新興企業、tex.tracer(テックス・トレーサー)
CO2排出「肩代わり」 日本製鉄、家電・建築向け鋼材加工
家電メーカーや建築業者などの二酸化炭素(CO2)排出削減につながる鋼板の販売モデルを日本製鉄が本格的に始めた。顧客が手掛けていた塗装やめっき処理などを日鉄が施した上で出荷し、排出を実質的に一部肩代わりする形となる。加工には水素を多く含む副生ガスを活用し、サプライチェーン(供給網)全体の排出量を抑える。 水素多い副生ガスを活用 家電メーカーなどは薄板を購入した後、塗装などの加工をしている。塗料を焼
イーレックス、非化石証書の購入代行 開示義務化に対応
バイオマス発電大手のイーレックスは、企業向けに非化石証書の購入を代行するサービスを始めた。日本卸電力取引所(JEPX)で証書を調達し、顧客の実質的な温暖化ガス排出量を減らす。2023年3月期の有価証券報告書から環境関連など非財務情報の開示が義務化されることを受け、証書の調達需要も増すとみる。 イーレックスと東京電力エナジーパートナーが出資する新電力、エバーグリーン・マーケティングが新サービスを始
米国の発電量、再エネが石炭を初めて抜く 2022年
【ヒューストン=花房良祐】米国の発電量のうち再生可能エネルギーの比率が2022年、初めて石炭火力を年間で上回り、燃料別で天然ガスに次ぐ2番目となった。陸上風力や太陽光発電の導入が増えたほか、発電コストも低下して競争力が強まった。 米エネルギー情報局(EIA)が27日に発表した。発電部門の電源構成で、戸建てや工場の屋根に設置された太陽光パネルなどは含まない。 水力と太陽光、風力などの再生エネの比率
環境商品、消費者の4割が「買いたくても買えず」 BCG
ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は、環境負荷の低い商品への購入意欲がありながら、実際の購入に踏み切れない人の割合が消費者の約4割に達するとの調査を発表した。環境負荷が低い商品を知る機会など情報不足が背景にあると分析した。 2023年1月に15〜69歳の国内の消費者3300人から聞き取った。環境負荷の低い商品に対する購入意欲と、実際の購買行動との関連を尋ねた。購入意欲があるかどうかに
CCS、CO2国際輸送し貯留 英イネオスが北海沖で
英化学大手イネオスは、デンマークで二酸化炭素(CO2)を回収・貯留する「CCS」のプロジェクトで最初のCO2注入に成功したと発表した。ベルギーにある化学工場で排出するCO2を北海沖の海底に貯留する。CCSにおいて国境を越えたCO2輸送は世界でもまだ珍しく、欧州でのバリューチェーン構築の可能性が広がった。 イネオス子会社のベルギーの化学工場では、酸化エチレンを製造している。その副産物として高濃度の
野村総研、企業のESG投資情報サービス 豪州で
野村総合研究所はオーストラリアで企業のESG(環境・社会・企業統治)の投資リスクなどを示す「ESGリスク・レーティング」の情報提供サービスを始めたと発表した。豪州の子会社がサービスを手がける。企業のESG事業についての情報を格付けし、投資家の判断に役立ててもらう目的だ。 金融向けシステムを提供する豪州子会社のAUSIEXがサービスを提供する。米ESG評価会社のサステイナリティクスが出している豪上
コーチ、中古品の素材再利用 環境意識高い層に的
高級ブランドメーカーが再生原料や端材を使ったリサイクル品の投入を進めている。「COACH(コーチ)」などを持つ米タペストリーは、国内の店舗でも中古品を引き取り再販売したり、素材を再利用したりする事業を始めた。他のブランドも再生素材を使用した商品を投入するなど、環境配慮型の商品に関心が高い消費者層に照準を定める。 プール6個分のCO2削減 タペストリーは自社製品の引き取りサービス「Coach (R