ラピダスの求人に騒然 半導体技術者の争奪戦が本格化
先端半導体の国内生産に向けた機運が高まるなか、半導体の開発や製造を担う人材の不足が深刻化している。台湾積体電路製造(TSMC)を筆頭に半導体企業の投資が相次ぐ九州では、厚待遇や年齢不問の採用活動で優秀なエンジニアを獲得する動きが活発だ。ルネサスエレクトロニクスなど国内メーカーは、人事制度の見直しや人材の引き抜きなど工夫を凝らす。 強気の求人が話題に 生産技術マネジャー、研究開発職は年収1000万
エンジニアが起業 日立系は独立支援、IHIは副業容認
従業員の起業を支援する企業の取り組みが注目されている。従業員の優れたアイデアや社内での事業化が困難な技術を生かし、事業創出につなげる。起業の経験を積ませることで従業員の成長を促すほか、ネットワークの構築や社内事業の変革にも役立てる。将来は起業を目指す優秀な人材の採用にもつながると期待する。 日立製作所の子会社でシステム開発を手掛ける日立ソリューションズ(東京・品川)は、従業員の起業を支援する「ス
技術スキルに報酬、年収2倍も 大手が本気の人事改革
AI(人工知能)エンジニアなど高い専門性を持つ人材を採用すべく、大手企業が人事制度の改革を進めている。パナソニックホールディングス(HD)傘下の事業会社は、年齢や職歴にかかわらず高度人材に高額報酬を提示できる制度を導入した。富士通は、優秀な学生に給与を払って博士号取得を支援する取り組みを始めた。 従来の給与水準では採用できない パナソニックHDは2022年4月に事業会社制へ移行し、事業会社の裁量
AIエンジニア獲得に妙手 新設子会社で外資並み高給も
AI(人工知能)エンジニアやデータサイエンティストの確保に向けて、高度人材獲得競争が激化している。高額な報酬を提示できる外資系企業とは対照的に、国内企業の多くは柔軟性に欠ける人事制度によって採用で苦戦を強いられる。そこで一部の企業は、本体と異なる人事制度の子会社を活用したり、高度人材に特化した人事制度を新設したりすることで、採用を優位に進めようとしている。 製造業に興味を持つエンジニアが集結
農機に自動運転、仕事量数倍 ロボ活用で人件費半減も
農業における労働力不足を補うために、トラクターなど車両系農業機械の自動運転化が進む。既に1人で2台の操縦が可能になった。今後は、遠隔監視で1人が数台の農機を管理できるようになる見込みだ。収穫の現場では、人件費半減を目標に、ロボットを活用する動きが出てきている。 日本は農機の自動運転先進国 自動車の自動運転では、海外勢に遅れている印象の日本。ところが、自動運転可能な農機では日本勢が先行している。
デジタル技術で「もうかる農業」へ 収量倍増の事例も
農作物の育成から出荷までをデータにして可視化し、収量の向上やサプライチェーン(供給網)の効率化を図る取り組みが盛んになっている。生産を安定させることで、農業の収益性を高めるのが狙いだ。実証段階ながら収量が従来の約2倍になる成果も出てきた。 技術を束ねて全体最適化 「人手に頼る農業から脱却し、新規就農者の離脱を防ぎたい」。農業機械大手のクボタで、ハウス栽培のスマート化に向けた研究開発を行う萩本誠晃
人口100億人時代の農業革命、AIやロボで 相次ぐ参入
世界的な食糧危機の懸念から、農業の姿が今、大きく変わろうとしている。2050年までに世界人口は100億人に達する見込みで、食糧危機の深刻化が懸念されている。それを回避するには農業の生産性を現在よりも50%以上高めなければならない。この目標を達成すべく、最新技術を駆使する動きが盛んになってきた。ITやエレクトロニクスなど異業種からの参入も相次ぐ。 世界の農業を取り巻く環境は厳しい。高齢化やなり手不
NVIDIA、狙うは「AIの工場」 クラウドでスパコン提供
米NVIDIA(エヌビディア)が新しいAI(人工知能)を次々と生み出す「AIの工場」になろうとしている。強力なハードウエアやソフトウエアを基軸に据えつつクラウドサービスを強化することで、生成AIや巨大言語モデル(LLM)といった最先端AIの構築環境をユーザーに提供する。 「WebブラウザーからAIスーパーコンピューター(スパコン)に誰でもアクセスできる」。そんなうたい文句でエヌビディアが開始した
Amazon、仮想空間でロボ倉庫設計 BMWはEV工場構築
現実空間の物体や環境を仮想空間に再現した「デジタルツイン」を利用して、最新の大規模施設の設計や構築、検証を行う動きが活発になってきた。先行するのは海外勢だ。米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)は物流施設、ドイツBMWは電気自動車(EV)工場を仮想空間で構築し、生産性向上やコスト削減を図る。 アマゾンやBMWが利用するのは、米NVIDIA(エヌビディア)の産業用メタバース向けツール基盤
創作や創薬に生成AI、大手が殺到 陰にNVIDIAの技術
クリエーティブ(創作)分野や創薬分野の大手企業が生成AI(人工知能)の採用に舵(かじ)を切った。こうした動きを支えているのは、AIに不可欠なGPU(画像処理半導体)で最先端を行く米NVIDIA(エヌビディア)である。大手企業の採用を契機に生成AIがさらに多くの分野に広がるとともに、エヌビディアの存在感も高まりそうだ。 著作権が失効した画像で学習 多くのクリエーターが利用するツールやサービスを手掛