「対話型AI」特許分析 Googleを追うMS、伏兵はIBM
「特許AI分析で探るエマージング技術」では、PatentfieldのAI特許総合検索・分析プラットフォームを使って、知財面から注目すべき技術や市場、企業の情報をお届けします。 米OpenAI(オープンAI)の「ChatGPT」を中心に、対話型AI(人工知能)が脚光を浴びている。ChatGPTでは、人が質問を投げかけるとAIが自然な会話文で答える。その回答の質が高いことから話題となった。 対話型AI
量子技術、新興投資微増も起業や特許は減少 22年調査
2022年の量子技術スタートアップへの投資額は23億5000万米ドル(約3100億円)と前の年から微増したものの、起業数や権利化された特許数は減少した。米McKinsey & Company(マッキンゼー・アンド・カンパニー)が調査結果を2023年4月24日(現地時間)に発表した。同社はこの結果について、投資家は量子技術の商業的可能性に信頼を寄せているが、技術的な課題の解決が困難であるこ
欧州特許出願、半導体・電池関連で急増 中韓が躍進
欧州特許庁(EPO)がまとめたリポートによると、2022年のEPOへの特許出願件数は2021年比2.5%増の19万3460件だった。半導体や電池、デジタル通信など先端分野での出願増が全体の出願件数を押し上げた。国別では、米国や中国、韓国からの出願増が目立つ。出願人別では、中国・華為技術(ファーウェイ)の出願数が4505件と最も多かった。 分野別では、出願件数1位のデジタル通信(1万6705件、2
核融合炉、日本は素材や容器に強み 新興投資も活発に
上編に続き、「トカマク型」と呼ぶ方式の核融合炉を中心に、日本メーカーは炉を構成する技術にどう食い込もうとしているのか解説する。同方式は、フランスで建設中の「国際熱核融合実験炉(ITER)」や量子科学技術研究開発機構(量研機構)の那珂研究所(茨城県那珂市)で近く稼働予定の世界最大級の核融合実験装置「JT-60SA」などが採用している。 トカマク型の核融合炉の断面は、次の図のようになっている。炉を構
核融合炉の中枢に日本勢 コイルやプラズマ装置で奮闘
夢のエネルギーとも称される核融合。重水素と三重水素など、2つの原子核をプラズマ状態でぶつけて融合させた時に生じるエネルギーを活用して発電しようと世界中が研究を加速させている。その中核となるのが、核融合反応を起こす核融合炉だ。一体どのような構造で、日本メーカーは炉を構成する技術にどう食い込もうとしているのか。基本の基を確認しながら、国内メーカーの取り組みを見てみる。 ここではフランスで建設中の「国
三菱電機の特許、空調制御に力点、AIで電力需要予測も
「特許AI分析で探るエマージング技術」では、PatentfieldのAI特許総合検索・分析プラットフォームを使って、知財面から注目すべき技術や市場、企業の情報をお届けします。 世界知的所有権機関(WIPO)がまとめた2022年の国際特許出願件数ランキングにおいて、日本企業で最多だったのは三菱電機だ。同社の出願件数は2320件で、全世界で見ても企業別で4位と上位に入った。 同社は総合電機メーカとして
ファーウェイ、中国外で事業拡大 5Gや光通信で存在感
「データで探るイノベーションの芽」では、さまざまなデータから世の中のトレンドを分析し、技術開発や新規事業の可能性を探っていきます。 中国・華為技術(ファーウェイ)が2022年の決算を発表した。メディアは総じて低調であると報じた。しかし、筆者はかなり善戦しているという印象を受けた。 まず売上高については、あれだけの国際的な締め出しがあったにもかかわらず、2021年比0.9%増の6423億人民元(約1
注目テック企業はマイクロソフト 読者アンケートから
NIKKEI Tech Foresight編集長の高野敦です。2月20日から3月5日にかけて読者アンケートを実施しました。多くの回答、ありがとうございました。質問のうち「あなたが今、注目しているテクノロジー企業はどこですか」に対する回答で最も多かったのは米Microsoft(マイクロソフト)、次点は米SpaceX(スペースX)、3位は同率でソニーグループ、Preferred Networks(プ
SiC特許分析 中国が急成長、米筆頭はウルフスピード
半導体を巡る米中対立が深まるなか、次世代パワー半導体の筆頭であるSiC(炭化ケイ素、シリコンカーバイド)でも両国を中心に競争が激化している。中国は、技術のみならず知的財産(IP)でも日本や欧米を追い上げている。SiCのIPを取り巻く現状と今後について、フランスの調査・コンサルティング会社KnowMade(ノーメイド)が分析した。 KnowMadeは、SiCパワー半導体の今後10年におけるIPの重要
TSMC、売り先も米国シフト 日本は半導体調達に課題
「データで探るイノベーションの芽」では、さまざまなデータから世の中のトレンドを分析し、技術開発や新規事業の可能性を探っていきます。 2021年以降、筆者はどの企業に行っても「半導体が手に入らない。メーカーを通じて台湾積体電路製造(TSMC)と交渉している」という話を聞かされてきた。特に、日本最大の調達量を誇るはずの自動車メーカー各社が生産ラインの稼働を止めた"事件"は衝撃的だった。この状況は、20