水素トラック、脱炭素・低騒音をアピール 経産省
経済産業省とトヨタ自動車やいすゞ自動車の商用車開発連合などは8日、水素燃料電池(FC)トラックの試乗会を実施した。脱炭素だけでなく乗車時の振動や騒音が少ないこともアピールした。
FCトラックはトヨタやいすゞなどが出資する「コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ」(CJPT)が開発した。いすゞが作ったシャシー(車台)にトヨタのFCを搭載する。走行時に二酸化炭素(CO2)を排出せず、従来のトラックに比べ振動が少なく音も静かという。
自民党水素社会推進議員連盟の議員や全日本トラック協会の会員などが神奈川県藤沢市にあるいすゞの拠点内でFCトラックを試乗した。参加者からは「振動がなく乗り心地が良かった」といった声が上がった。議連会長の小渕優子氏は「現場の声を聞きながら、水素社会の実現を目指したい」と話した。
FCトラックは4月に福山通運と西濃運輸が計3台導入した。CJPTは25年までにFCトラック300台の稼働を目指す。価格が割高なことや、水素を充電する施設が少ないことが普及する上での課題になっている。