日銀総裁、アジア「下振れリスク低い」 金融不安は注視
【仁川=スレヴィン大浜華】日銀の植田和男総裁は2日、米欧発の金融不安のアジア経済への影響は限定的だとの見方を示した。「下方リスクは他の地域に比べて低い」と述べた。
日中韓と東南アジア諸国連合(ASEAN)の財務相・中銀総裁会議後の記者会見で語った。
植田氏は「米欧の金融不安の波及効果は注意しなければいけない」と指摘しつつ「アジアの銀行は十分に資本を備えている」と強調。米欧で問題となっている金融機関に対する「エクスポージャー(投融資残高)が少ない」とも話した。
鈴木俊一財務・金融相はこれに先立ち米地銀ファースト・リパブリック・バンク(FRC)の経営破綻に言及した。記者団の質問に「米国当局は信用不安を再燃させないための取り組みを迅速に講じたと受け止めている」と答えた。