ChatGPTなど生成AI 今夏にも学校向け指針公表
政府は8日、生成AI(人工知能)の在り方を議論する「AI戦略チーム」の会合を開いた。米オープンAIの「Chat(チャット)GPT」などの教育現場での活用策について協議した。文部科学省は今夏にも運用のガイドライン(指針)を公表すると決めた。
教育現場での生成AIの利用を認める生徒の年齢や著作権の扱いなどを新たな指針で定める見通しだ。どのような場面で規制するかも示す。
文科省は生徒の学習レベルにあわせて教科書を提供したりテスト答案の分析に役立てたりする業務を想定している。
AIの教育への活用を巡っては児童・生徒が宿題や読書感想文の作成などに悪用する懸念も出ている。指針を通じて不安の払拭をめざす。
文科省は8日の会合で、4月に実施したAIに関する有識者や現場教員への聞き取り調査の結果を報告した。調査結果などをもとに中央教育審議会(文科相の諮問機関)で指針の中身を詰める。
会合では行政での生成AIの取り扱いも議題になった。機密情報を取り扱わない場合であっても、事前に戦略チームへの報告を義務付ける方針を確かめた。前回会合で機密情報を含む業務での利用は禁止すると決めている。