松長有慶氏が死去 金剛峯寺412世座主
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密教研究の第一人者として知られた高野山真言宗総本山金剛峯寺第412世座主で元全日本仏教会会長の松長有慶(まつなが・ゆうけい)氏が4月16日、膵臓がんのため死去した。93歳だった。密葬は4月19日午後1時から和歌山県高野町高野山680の高野山別格本山南院。喪主は次男、潤慶氏。
高野山大学長、大本山宝寿院門主などを経て2006年11月に金剛峯寺座主。初めて2期8年務めた。08年4月から2年間は全日本仏教会会長も務めた。「密教」「理趣経」「空海」など著書多数。
宗派を超えた交流に意欲的で、09年には真言宗開祖の弘法大師・空海の生誕を祝う法会に、比叡山延暦寺(大津市)の住職で天台宗の座主を迎え入れた。天台宗トップの金剛峯寺公式訪問は約1200年の歴史で初めてだった。〔共同〕