「核と向き合う」まとめ読み 日本と世界が直面する現実
ロシアは本当に核兵器を使うかもしれない――。2022年2月にウクライナ侵攻が始まって以来、世界はその脅威に直面しています。米ソ冷戦期にできあがった核抑止の均衡が崩れ、世界各地で核が広がる動きがあります。日本と世界は核の現実にどう向き合うべきか。日本経済新聞の1面で連載した「核と向き合う」のまとめ読みです。
(1)核使用の脅威、世界が直面 ロシアが崩す「恐怖の均衡」
米国は4月下旬、核を搭載できる戦略原子力潜水艦を韓国に派遣すると決めた。北朝鮮による核攻撃の不安から核武装に向かう韓国世論を抑えるため、目に見える安心材料を提供する必要に迫られたからだ。ロシアの侵攻に単独で抵抗するウクライナの姿が「核を持たねばやられる」と各国を核保有に駆り立てる。米国の視線の先には日本もある。...記事を読む
(2)中国、情報開示なき核軍拡 不信が招く衝突リスク
中国の習近平国家主席が3月下旬にロシアを訪問した際、公表しなかった合意事項がある。その内容からうかがえるのは核戦力増強への意図。これまで保有核兵器を最小限にすると強調してきた戦略が変わろうとしている。...記事を読む
(3)揺らぐ米国の「核の傘」 日本、進まぬ国内議論
なぜ米国はロシアがウクライナに侵攻しても直接介入しないと宣言したのか――。この1年、繰り返し提起されてきた問題だ。「米国の傘」が揺らぐなか、日本は非核三原則に例外があると認めつつ議論の先送りを続けている。...記事を読む
(4)核軍縮、逆風の広島サミット 「理想と現実」橋渡し探る
被爆地・広島で開く主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)まで2週間。足元の世界は核軍縮よりも核抑止に目が向く。「核なき世界」に向けた機運はなかなか高まらない。理想と現実の橋渡しを探る岸田文雄首相の作戦とは。...記事を読む