岸田文雄首相、衆議院解散「いまは考えていない」
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【マプト=塩崎健太郎】アフリカ訪問中の岸田文雄首相は4日、モザンビークの首都マプトでの内外記者会見で衆院解散・総選挙について「いまは考えていない」と語った。「重要な政策課題が山積しており結果を出すことに全力を尽くしている」と強調した。
首相は4月29日に日本を出発しエジプト、ガーナ、ケニア、モザンビークの4カ国で首脳会談に臨んだ。法の支配に基づく国際秩序の維持や、力による一方的な現状変更が認められないことなどを確認したと説明した。
19日に始まる主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)に関し「各国からもらった声を届け、グローバルサウス(南半球を中心とした新興・途上国)への関与の強化を具体的に示す」と提起した。
「中国やロシアもそれぞれアフリカに関与してきている」との認識も示した。日本の姿勢については「アフリカとともに成長するパートナーとして人への投資や成長の質を重視するきめ細やかなアプローチで関係を一層深化させていきたい」と唱えた。
日中関係に関する質問にも答えた。「中国とは首脳を含めあらゆるレベルで緊密に意思疎通することで一致している」と説いた。首相による中国訪問を巡っては「具体的なハイレベル往来については現時点で何ら決まっていない」と話した。