ロシア・クレムリンに無人機攻撃か ウクライナは否定
ロシア大統領府は3日、同日未明にクレムリンへドローン(無人機)による攻撃があったと発表した。ドローンはロシア軍などが撃墜した。ロシア側はウクライナによるプーチン大統領を狙った攻撃だったと主張し、ウクライナに報復する可能性を示唆した。
2機のドローンが3日未明にクレムリンに接近し、ロシア軍などが撃墜したという。撃墜されたドローンの破片はクレムリン敷地内に落下した。死傷者や物的損害は出ていないという。プーチン氏も無事で、通常通り執務しているという。
大統領府は今回のドローンによる攻撃を「ウクライナによる計画的なテロ行為で、プーチン大統領を狙ったものである」と説明した。「ロシアは対抗措置を取る権利を保つ」とも表明した。
クレムリンへのドローン攻撃を受けてロシアのウォロジン下院議長は3日、「(ウクライナの)テロリスト政権を阻止し、破壊することができる武器の使用を求める」と通信アプリで表明した。核兵器の使用示唆ともとれる表現を用いて強くけん制した。
ロシアの軍事ドクトリン(基本原則)では核兵器の使用があり得る場合として、ロシアに対する通常兵器の攻撃で国家の存立が危機に陥るシナリオなどを想定している。
ロイター通信によるとウクライナのゼレンスキー大統領は3日、「我々はプーチン大統領を攻撃していない」と攻撃への関与を否定した。
モスクワ中心部のクレムリンには大統領府や官邸があり、「赤の広場」に隣接する。9日に第2次世界大戦での対ドイツ戦勝記念日の式典や軍事パレードがモスクワ中心部で予定されている。
ロシアのペスコフ大統領報道官は3日、プーチン氏はモスクワ郊外で執務にあたっていると説明し、9日の戦勝記念日に関する行事は予定通り実施されると記者団に述べた。
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