近畿タクシー10%超値上げ 「55割」も廃止へ、5月末
国土交通省近畿運輸局は1日、大阪など近畿3地区のタクシー事業者が申請していた5月末の運賃改定を公示した。いずれも値上げとなる。大阪と神戸・阪神間は2020年2月以来3年ぶりの改定で、大阪で普及する5千円を超えた分の運賃を半額値引く「55割」と呼ばれる遠距離割引も、大半の事業者が同時に取りやめる見込み。
大阪では普通車の初乗りが現在1.7キロで680円だが、新運賃は1.3キロで600円に。加算運賃も241メートルごと80円から、260メートルごと100円に。大阪、神戸・阪神間と姫路・東西播の3地区はいずれも10%を超える値上げ。
55割も、大半が「9千円を超えた分を1割引き」へと割引額を変更する。遠距離割引自体をやめる会社もある。
京都や滋賀エリアもすでに同様の運賃改定を終えており、1日から新運賃が実施された。
運輸局によると、運転手の労働条件の改善などが目的。業界団体を通し、各社に増収分と同じ割合で運転手の人件費を増やすことや、賃金や手当など労働条件の改善状況の公表も求めている。〔共同〕
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