ドイツに長く住み、世界の詩祭を巡ってきた四元康祐さんのエッセー「詩探しの旅」。詩人たちとの魅惑の出会いや詩のエッセンスをバックナンバーでお楽しみください。
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この春、ある詩の雑誌が終刊となった。「季刊びーぐる 詩の海へ」。2008年秋以来、14年半にわたって59冊を出してきた。版元…続き
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チェスワフ・ミウォシュ生誕百年祭では、ポーランド各地でさまざまな関連行事が行われた。そのひとつで、ある日本人青年がミウォシュ…続き
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ヴィスワヴァ・シンボルスカの生涯最後の公開朗読に、幸運にも僕は居合わすことができた。高齢のため人前に姿を現さなくなった世界的…続き
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ワルシャワで買ったアダム・ザガイェフスキーの詩集を読みながら、古都クラクフへ行った。10年後の2011年、僕は再びその町を訪…続き
3/26
好きな詩はたくさんあるけれど、本当に好きな詩と出会うことは、そうたびたびは起こらない。一生に何度かあればいい方だろう。本当に…続き
3/19
トルコ南部の町、ハルフェティで連詩を巻いたのは2018年5月。その2年前の夏トルコでクーデター未遂事件があり、エルドアン大統…続き
3/12
ユーフラテス川の一部を堰(せ)き止めた水底に沈んだ町、ハルフェティの畔で行われた連詩。4番手はこの館の当主ニハット・オズダル…続き
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トルコ・ハルフェティ連詩で発詩を務めたゴクチェナーは、蕪村と山頭火とアメリカ現代詩を愛するトルコの詩人だ。出会いはリトアニア…続き
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僕らは水の上に立っていた。畔ではなく、文字通り広大な水の面に。薄暮に包まれて、頭上の空と足もとの水が無限に響き合い、まるで虚…続き
2/19
英国の名優ジェレミー・アイアンズがマリア・ステパノヴァのエッセイ「プーチンの想像の産物としての戦争」を朗読したのは、2022…続き
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昨年2月、ロシアがウクライナに侵攻したとき、まっさきに思ったのはロシアの詩人たちだった。彼らは西洋の顔形を纏(まと)いつつ、…続き
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余幼幼と書いてYu Youyouと読む。四川省成都の詩人だ。1990年生まれ、と言えば僕の息子と同じだが、その名の通り、もっ…続き
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彼は英語を喋(しゃべ)らなかったし、僕は中国語が分からない。詩祭会場へ行くバスの車中で顔を合わせても、僕らは慎み深く笑みを交…続き
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2019年の香港詩祭には、中東欧の詩人が目立った。30年前まで共産主義独裁のもとにあった彼らにとって、香港の抵抗は他人事では…続き
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2021年2月、ミャンマーでクーデターが起こった。多くの市民が街頭に繰り出して抗議の意思を表明したが、政府は棍棒(こんぼう)…続き
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Tammy Lai-Ming Hoこと何麗明は「Shake it hard(激しく振りなさい)」と云(い)った。鞭(むち)の…続き
2022/12/25
詩祭の最終日、香港の区議会議員選挙が行われた。民主化の行方を問う事実上の国民選挙と見なされていた。地元の詩人もスタッフも、朗…続き
2022/12/18
2019年11月半ば、逃亡犯条例改正への反対を契機とする香港での民主化運動の最中に、一冊の小詩集が出版された。著者は洛楓(L…続き
2022/12/11
香港の若い友人からメッセージが届いた。「僕の生徒たちに日本の詩の話をしてくれないか」彼は高校の教師なのだ。ズームで日本と繫(…続き
2022/12/4
セス・マイケルソンと出会ったのは、湖のほとりの修道院で開かれた朗読会だった。のっぽで髭(ひげ)もじゃ、ぼろぼろのジーンズで、…続き
コラム