村上春樹「騎士団長殺し」神奈川県小田原市(写真で見る文学周遊)

 主人公は雨田具彦のアトリエに住んだ。雨田のモデルではないかといわれている洋画家の井上三綱(さんこう)のアトリエは、小田原市入生田にあった。山中の雰囲気は作品のイメージによく似ていた。(2月4日付夕刊掲載「文学周遊」の取材で撮影した写真で構成しています) (4日 14:00)

稲葉一族の墓所から相模湾方向を望む。主人公が移り住んだ雨田具彦の家から雑木林の間に「洗面器に張った水くらいのサイズ」の海が見えた

  • 主人公は、講師をしていた小田原駅近くの絵画教室に来ていた少女の肖像画を描くことになった
  • 井上のアトリエ跡地から坂を上ると、市指定天然記念物の木を含め複数のしだれ桜があった。この時期の姿はまるで激しい雨のようだ
  • 入生田の山中にあちらこちらで大きな石が保存されている。石の塚の下の穴から出てきた騎士団長を殺した主人公は、メタファー通路を通って、穴の中にたどり着いた=三浦秀行撮影

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